2011/04/27

最低気温は摂氏0度、最高気温は摂氏30度

北海道は別寒辺牛川でカヌーをするために明日出発するが、ここ1週間ほど毎日想像力を駆使して荷物を準備している。これも楽しい一時だ。6泊7日をかけて川を下るので、キャンプ道具と食料、遊び道具を合わせればかなりの量になり、小さなサンドバックのような見てくれの防水バックを4つほど必要とする。毎度のことで慣れているとはいえ、万が一忘れ物をしても森や湿原の中ではコンビニどころか田舎の雑貨屋も民家すらないので、準備にはかなりの時間をかけて、ありとあらゆる状況を想像しながら荷物を増やしつつも、カヌーで倒木を超える際に邪魔にならぬようできるだけ余分を削っていく。

一番嵩が張っているのは衣類である。なにせ、ゴールデンウィークにおける別寒辺牛川での過去2回の経験では、最低気温が雪を伴う摂氏0度、最高気温は摂氏30度なのである。真冬の防寒着と、川に放り出されて全身濡れ鼠になった場合の予備の服と、真夏のような暑い日差しの中で汗を書いても快適な服装が、防水バックへぎゅうぎゅうに押し込まれていく。

濃厚な四季が別寒辺牛川にあるのだ。摂氏0度の真冬から摂氏30度の夏の日差しが、森と湿原の原野に同居している。都会で感じる体に酷な寒暖の差の激しさ、というものはそこにはなく、まるで動物が一枚の毛皮だけで四季を通すような気持良さだけが心を喜ばす。


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