U.S. citizen I discussed still has deep concern about Fukushima Nuclear Disaser and Tunami in Japan, although already there is no news. keep it for our future!
僕が話した多くのアメリカ市民は、すでに報道されていないのにも関わらず、いまだ福島原発事故や津波被害に深い関心をよせています。この小さな地球の未来を守るために、記憶と会話を維持続けましょう。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.57898N,123.91624W
2012/05/30
2012/05/29
Elk
Elk in rainforest.
エルク、針ネズミ、鶴。雨の豊かな森に住む住人たち。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.41847N,123.84777W
エルク、針ネズミ、鶴。雨の豊かな森に住む住人たち。
Here I am:
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2012/05/28
Rainforest
I walked in beautiful rainforest.
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.33903N,123.70782W
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.33903N,123.70782W
2012/05/27
Walk to Olympia
I slightly change the course to walk from here the mouth of Columbia River to Olympia, since insufficient information of the coast of Washington as a result of checking in advance in there. Now I prepare it in beautiful Leon's private beach.
コロンビア沿岸を下見した結果情報不足と判断し、コースを少し変えてここコロンビア川河口からオリンピアまで歩くことにしました。今はレオンが所有する美しいビーチで準備をしています。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.26064N,123.58845W
コロンビア沿岸を下見した結果情報不足と判断し、コースを少し変えてここコロンビア川河口からオリンピアまで歩くことにしました。今はレオンが所有する美しいビーチで準備をしています。
Here I am:
現在地:
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2012/05/23
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、52日目
両岸には雨を蓄えた豊潤な森が途絶えることなく続いていた。林に覆われた広大な中洲が頻繁に現れては視界に広がるようになり、河口に差し掛かっていることが見て取れる。海の気配が強くなってコロンビア川下りのセクションが終わりに差し掛かっていることを実感すると、ここまで来られたという大きな喜びと、ここから先の不安が入り混じった気持ちになる。
冷たい風と雨が徐々に激しくなってきた。ドライスーツの下にはフリースの上下とウールの靴下を着込んでいるが、それでも体が芯から冷え切り身震いする。追い風を受けているカヤックの速度は次第に早くなり、最高速度は時速十二キロメートルほどにもなって、鋭い船首が波にバウンドしながら、水を切り裂き長いV時の波紋を描く。カヤックの両サイドから水中に差し入れた翼のような形状のキールは、速い速度が生み出す水圧に負けてゆっくりと水上に押し上げられ、何度も押し戻さなければならない。
ますます風が強くなってきた。幅が二キロメートルほどもある川の中ほどを進んでいたが、少しでも風を避けるために、まるで吹き曝しの中央部を離れ、川岸の森に沿って進もうと、カヤックを右に旋回させて岸へと向かう。すると風がカヤックを真横から強く煽るようになってバランスが悪くなり、フットペダルで操作するカヤックの舵と、それを補助するための舵として水中に差し入れたパドルだけでは操舵力が不足して、カヤックを真っ直ぐに進めるのが難しくなってきた。突然襲いかかってくるかもしれないさらに強い突風の恐怖が脳裏をかすめる。
天候は悪くなる一方であるように思えた。これ以上風が強くなると危険なので、どのような環境でもよいからテントが張れる場所に上陸して今日の行程は終わりにしようと判断する。しかし午後十二時三十分、最初に上陸してみた砂浜には、潮が満ちてきたときにテントが水に浸かってしまいそうな低い場所しか見つからないので、しかたなく断念して再び川へと漕ぎ出した。
さらに二キロメートルほど右岸の森に沿ってカヤックを進めると、小屋が建てられていて明らかに個人所有だとわかる砂浜が現れた。上陸してもテントを張る許可を得られるかどうか分からないが、さらに進んで場所を探したところで人が足を踏み入れた形跡のない砂浜がそうたやすく見つかるとは思えず、天候悪化の中では選択の余地がなさそうなので、カヤックを浜に乗り上げた。午後一時十分になっていた。
しかしながら砂浜の持ち主は外出中とのことだった。さらにカヤックで移動するには厳しい状況なので、いつ帰宅するのか分からないがその人を待つことにする。その間にも天候はさらに悪化し、くわえていつの間にか追い風が向い風へと変わっていて驚く。待つこと二時間、帰宅したレオンに無事滞在許可を貰うことができてほっと一安心する。すぐにレオンと彼の友達のサムに手伝ってもらいながら、カヤックをばらして砂浜から引き上げる作業にかかった。
初対面の印象ではサングラスをかけていたレオンは強面であったが、すぐにとても優しい心の持ち主だとわかる。彼と奥さんのリンダは、カヤックなんぞに乗った人間が突然自分のビーチに上陸してきたことに、目を丸くしてとても驚いていた。ビールと軽食をご馳走してくれ、温かい風呂にも入れてくれ、さらに砂浜の脇に建てられた古いソファーベットが置かれた小屋に滞在してもいいと言ってくれる。ここでも温かい愛情に包まれて、厳しい旅にもかかわらず心は喜びと平安に満ち溢れた。
今日は五時間二十分かけて三十四キロメートルを進んだ。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 52
Glamorous forest embracing the rain stretched out on both banks endlessly. Vast sand bars covered by woods became to appear ahead frequently, so I could see that I came near to the mouth of the river. Realizing the end of the trip down the Columbia River by seeing the sign of presence of the ocean, I felt a mixture of great joy to come this far and anxiety about next leg.
Chill wind and rain became gradually stronger. Although I wore fleecy jacket and pants, and wool socks under a dry suit, I shivered with cold. The kayak having a tail wind accelerated slowly and reached the maximum speed of seven Mile/Hour. Drawing a V-shaped long bow-wave, a sharp bow bounced up and down with waves and cut through a water. Keels, which was shaped like wing and was inserted into the water from both side of the kayak, was not able to resist water pressure produced by its fast flow, and was gradually pushed up into the air; it forced me to push keels back frequently.
The wind grew stronger. I turned the kayak right for a riverbank in order to leave a windswept center region of the river, and sail along forest on the bank of river to avoid the wind as much as possible, when I sailed around the middle of the river width of 1.2 miles. Then, the wind fanned the kayak from the right side and disrupted the balance of the kayak. Heading the kayak in a straight line became difficult, because a rudder on the kayak that was steered by foot pedals and a paddle that was inserted into water as an auxiliary rudder were not good enough for steering force. Fear of a sudden attack of stronger wind-gust crossed my mind.
The weather seemed to be worse. I decided to land on anywhere I could pitch a tent regardless of its environment and to finish today’s leg because I felt that it would be dangerous if the wind picked up. However, at 12:30 p.m., at the first landing sandy beach, I gave up pitching the tent and returned on the river because there was only a low ground where high tide water probably would wash the tent.
Sailing the kayak along forest on the right bank for more one mile, I found a beach with a shed where was obviously private land. I landed on it although I did not know if I could get a permission to pitch the tent, because I thought that I could not find easily some beach where somebody never set foot on even if I continued to kayak ahead for locating some place, and thought that I had no other choice in such worsening weather. It was 1:10 p.m.
However, a landowner was away from home. I decided await his return although I did not know when he came back, because of the tough situation to move the kayak more ahead. While I was waiting for him, the weather was getting worse further, and I was surprised that the tail wind changed into a head wind before I was aware. Waiting two hours, finally I could get a permission to stay from Leon Gollersrud who returned to home, and felt relived. I set to work immediately to break up the kayak and pulled up those from sandy beach with helps from Leon and his friend Sam Valdez.
I soon know that Leon is a very kind-hearted person, although the first impression of him wearing sunglass was tough looking. Leon and his wife, Linda, were astonished that a man surprisingly on the kayak landed on their beach suddenly. They fed me a beer and lunch, gave me a hot bath, and offered to stay in the comfortable shed with an old sofa bed beside the beach. Here again, I am wrapped up in warm affection, and my heart is brimming over with happiness and peace despite the demanding journey.
I kayaked for 5 hours and 20 minutes for 21 miles today.
The Entrance of Mouth of Columbia River
I am at the entrance of mouth of Columbia River. Although a distance from here to ocean is around 30 miles, there are strong tide, tidal current and wind.
Kayaking Time: 6:00, from A.M. 7:40 to P.M. 1:40Distance: 21 miles
コロンビア川河口の入り口まで来ました。まだ海まで40km近くもあるというのに、すでに強い潮汐と潮流と風があります。
航行時間 : 6時間00分、午前7時40分から午後1時40分まで
移動距離 : 34km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.26064N,123.58862W
Kayaking Time: 6:00, from A.M. 7:40 to P.M. 1:40Distance: 21 miles
コロンビア川河口の入り口まで来ました。まだ海まで40km近くもあるというのに、すでに強い潮汐と潮流と風があります。
航行時間 : 6時間00分、午前7時40分から午後1時40分まで
移動距離 : 34km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.26064N,123.58862W
2012/05/22
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、51日目
もはや太平洋の潮汐が川をさかのぼりここまで影響を及ぼしていて、満ちた潮が砂浜におかれたカヤックを昨日より高い位置まで押し上げていた。――海が近い。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 51
Now influence of tides of the Pacific Ocean comes upstream on the river to here, and a high tide pushed the kayak up above the level of yesterday on the beach—the ocean is close.
Cold Rain and Wind
I kayaked in cold rain and wind.
Distance: 38 miles
冷たい雨と風の中を漕ぎました。
移動距離 : 61km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@46.15245N,123.29044W
Distance: 38 miles
冷たい雨と風の中を漕ぎました。
移動距離 : 61km
Here I am:
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2012/05/21
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、50日目
午前六時半に起きると、テントにぽつぽつと雨が当たる音がしていた。テント内にぶら下げた温度計は十七度をさしている。雨が降るなかでテントをたたみ出発すると色々なものを濡らしてしまうので少し面倒だ。
ベーグルをかじって朝食とした。
午前九時にカヤックを漕ぎだす。
薄暗い寒空の下、今日は一日中雨が降り続いて、軽い追い風も吹いていた。大河の上はまるで吹きさらしなので、風が絶え間なく体に当たり続ける。その風がジャケットの表生地に染み込んだ雨を蒸発させるので、気化熱が体の熱を奪い続けて、気温にかかわらずとても寒い。長いあいだ我慢していたが、上陸できる場所を見つけたのでカヤックからダウンジャケットを取り出して着込み、体は温かくなった。だが雨に当たりながら着替えたのでダウンを濡らしてしまう。
しかしながらも、コロンビア渓谷では突然襲ってくるかもしれない嵐を常に警戒していたのだが、ここでは冷たい雨と風を我慢するだけで済むのでまあ気楽なものだ。大河の上から雨に濡れた木々を眺めていると、水と生命の匂いに包まれて水上の揺り籠にいるようだ。またその自然美とはまったく対照的な、巨大なコンテナ貨物船の近寄るには怖れを感じるほどの迫力にも圧倒される。
夕刻が近づいてきたのでキャンプ地を探すものの、上陸した一か所目の浜は個人所有地と書かれた立て札があり、地主の家が見つからないので断念した。二か所目の浜では、地主と思われる家を訪ねるものの不在でここも断念。三か所目となる浜では、川を見下ろす二階建ての大きな家を訪ねると、家主のジョンが浜にテントを張ってもいいと優しい笑顔で快諾してくれた。午後六時四十分になっていた。九時間四十分漕ぎ続けて六十一キロメートル進んでいた。
安全で快適な寝床を提供してもらえた有り難味をしみじみとおぼえながら手入れが行き届いた芝生の上にテントを張り終えたころ、ジョンとリチャードが、僕とまだわずかな言葉しか交わしていないのにもかかわらず、「よかったら家に泊まらないか」とさらに優しい気持ちを投げかけてくれた。個人宅ではなくザ・ビラ・アット・リトルケープホーンという名の三部屋ある瀟洒なペンションだったのだが、なんと川を望める豪華な一部屋を僕にあてがってくれたのだ。温かい食事まで僕一人のために作ってくれる。服が汚れているだろうと洗濯もしてくれる。ここでも思いがけない歓待を受けて心を強く打たれた。
温かいシャワーを浴びれば冷え切った体が溶けていく。夜は大きなベッドでぐっすりと眠れる。二人の深い愛情が僕を包み込む。
ベーグルをかじって朝食とした。
午前九時にカヤックを漕ぎだす。
薄暗い寒空の下、今日は一日中雨が降り続いて、軽い追い風も吹いていた。大河の上はまるで吹きさらしなので、風が絶え間なく体に当たり続ける。その風がジャケットの表生地に染み込んだ雨を蒸発させるので、気化熱が体の熱を奪い続けて、気温にかかわらずとても寒い。長いあいだ我慢していたが、上陸できる場所を見つけたのでカヤックからダウンジャケットを取り出して着込み、体は温かくなった。だが雨に当たりながら着替えたのでダウンを濡らしてしまう。
しかしながらも、コロンビア渓谷では突然襲ってくるかもしれない嵐を常に警戒していたのだが、ここでは冷たい雨と風を我慢するだけで済むのでまあ気楽なものだ。大河の上から雨に濡れた木々を眺めていると、水と生命の匂いに包まれて水上の揺り籠にいるようだ。またその自然美とはまったく対照的な、巨大なコンテナ貨物船の近寄るには怖れを感じるほどの迫力にも圧倒される。
夕刻が近づいてきたのでキャンプ地を探すものの、上陸した一か所目の浜は個人所有地と書かれた立て札があり、地主の家が見つからないので断念した。二か所目の浜では、地主と思われる家を訪ねるものの不在でここも断念。三か所目となる浜では、川を見下ろす二階建ての大きな家を訪ねると、家主のジョンが浜にテントを張ってもいいと優しい笑顔で快諾してくれた。午後六時四十分になっていた。九時間四十分漕ぎ続けて六十一キロメートル進んでいた。
安全で快適な寝床を提供してもらえた有り難味をしみじみとおぼえながら手入れが行き届いた芝生の上にテントを張り終えたころ、ジョンとリチャードが、僕とまだわずかな言葉しか交わしていないのにもかかわらず、「よかったら家に泊まらないか」とさらに優しい気持ちを投げかけてくれた。個人宅ではなくザ・ビラ・アット・リトルケープホーンという名の三部屋ある瀟洒なペンションだったのだが、なんと川を望める豪華な一部屋を僕にあてがってくれたのだ。温かい食事まで僕一人のために作ってくれる。服が汚れているだろうと洗濯もしてくれる。ここでも思いがけない歓待を受けて心を強く打たれた。
温かいシャワーを浴びれば冷え切った体が溶けていく。夜は大きなベッドでぐっすりと眠れる。二人の深い愛情が僕を包み込む。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 50
I ate bagels for a breakfast.
I paddled out into the Columbia River at 9:00 a.m.
It was rain and light tailwind under gloomy and cold sky all day today. Wind hit me continuously because water surface of the great river is entirely windswept. Since that wind evaporated water soaking into the outer layer of my jacket, the enthalpy of vaporization took heat from my body without cease. Therefore, it was very cold regardless of the temperature. After I endured for long time, I was able to find a landing spot. I landed on, put on a down-jacket, and got warm. Instead, I moistened the down because I put on it in the rain.
However, in here I have to endure just only the cold rain and wind. It is a carefree travel relative to the situation of the Columbia River Gorge where I was constantly on the alert for sudden change to windstorm. Viewing rainy forest from on the great river, smells of water and life surrounded me as if I was in a cradle on the water. In contrast to that natural beauty, powers of huge ocean-going cargo ship overwhelmed me which I felt fear to go near to.
I began to look for some space to pitch the tent, for the evening was coming. However, at the first landing beach, I saw a notice board saying “Private Beach” and was not able to find a landowner’s house. Therefore, I had to give up. At the second landing beach, a landowner was not at home. Therefore, I also had to give up. At the third landing beach, when I visited a large two-storied house overlooking the river, Joan Harvey Chester gave a cheerful consent to pitch the tent on their beach with tender smile. Already it was 6:40 p.m. I paddled continuously for nine hours and 40 minutes for 38 miles.
Feeling grateful that they offered me a safe and comfortable camping space, I was pitching the tent on the well-kept grass. When I almost finished it, Joan and Richard Erickson came and gave me a more affection; they offered me invitation to stay in their house although we had had only few conversations yet. The house was not their residence I had thought but was their elegant hotel with three rooms named The Villa at Little Cape Horn, and to my surprise, they offered me a gorgeous room with a view of the river. In addition, caring me, they cooked a hot meal just for me and washed my clothes. I was stricken by meeting with an unexpected cordial reception here too.
While I was taking a hot shower, my frozen body was melting. I can sleep in a large bed. Their deep affections wrap up me.
2012/05/20
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、49日目
長大なコロンビア川では、海洋を航行する大型貨物船が太平洋からそのまま進入して、百五十キロメートルほど川を遡行してポートランドへ寄港できる。原子力空母まで航行したことがあるらしい。
全長が三百メートル近いコンテナ船やバラ積み貨物船やはしけ船が川を行き交っていた。その大きさからは想像もつかないほどスピードが速く、また音を立てず静かだ。そのためまるで高層ビルを横倒しにしたような巨体が後方から忍び寄ってきても、その気配にまったく気付くことができない。大型船は急に止まることも曲がることもできず、またカヤックが逃げる速度はとても遅いので、気付かず接近されたときに船の進路上にいたら轢き殺されるだろう。雄大な川を楽しみながらも心の片隅では絶えず警戒し、体を大きく捻ってしばしば後ろを確認しながら漕ぎ進んだ。
昼食はカヤックの上でベーグルを食べた。ベーグルは日持ちが良く嵩張らないので重宝する。
午後七時五十分、低木が茂るだけの小さな島に上陸してテントを張る。七時間漕ぎ続けて、三十五キロメートル進んだ。
夕食にはベーグルとイワシの缶詰を食べた。缶詰は重いので贅沢品である。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 49
Ocean-going cargo vessels can enter the Columbia River, a huge river, from the Pacific Ocean directly, go upstream the river for about 100 miles, and then call at the Port of Portland. They say that an aircraft carrier also navigated the river.
Container ships about 1,000 feet in length, bulk carrier ships, and barge ships came and went along the river. Their speeds were much faster than the speed which I imagined from their size, and their noises were much more silent than. Therefore I was totally not able to sense their massive body like an overturned-high-rise-building creeping up on me from behind. The ocean-going vessels cannot stop and turn quickly, and moreover an escaping speed of kayak is too slow. Therefore, if I am on the course of the ocean-going vessels when I am not aware of them approaching close to me, I will be run over to death. I was constantly vigilant about it in some corner of my mind although I enjoyed the grand river, and I frequently looked behind to check vessels twisting my body about quite hard while I paddled the kayak.
I ate bagels for lunch on the kayak. The bagel comes in handy because it keeps well for a long time and doesn’t take a lot of space.
I landed on a small island where I was able to see only a bush at 7:50 p.m., and then pitched the tent. I paddled continuously for seven hours for 22 Miles.
I ate a tin of sardines and bagel for dinner. Canned provisions are luxury foods because they are heavy.
2012/05/15
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、44日目
まだケネウィックで出発準備をしていた時、ケネウィック港で知り合ったヨット乗りのフィルは、僕のためにコロンビア川の様々な情報を集めてくれた。そのことを切掛けにして、アウトドアショップを通して遠く離れた菅信行さん(ノブ)の所まで僕の話が伝わり、彼の方から何か手伝えることはないかと電話をかけていただき、そして僕の到着をここバンクーバーで待ってくれていた。フィルの愛情がノブに伝搬していったのである。そしてなんと初対面であるというのに、ノブと妻の律子さん(リッチャン)は、五泊六日ものあいだ僕を家に泊め面倒を見てくれた。
彼らはまず、ポートランド市街へ上陸できずにコロンビア川を彷徨っていた僕を苦労しながら探し周り、翌日にはポートランドからバンクーバーにある彼らの家までカヤックを運んでくれる。
ノブはからっとした気性で、アメリカに良く馴染む逞しい男だ。そしてリッチャンは美人で優しく、彼女が作ってくれる繊細な旨みを含んだ日本食はたまらなく美味しい。毎晩ノブが仕事から帰ってくると、食卓を囲んでその旨い夕食を楽しみ、そして覚えきれないほどに種類が豊富なアメリカの地ビールを飲み比べる。それだけでも贅沢なもてなしであるというのに、昼間はリッチャンが買い物に付き合ってくれたり、一日がかりでボネビルダムまで観光に連れて行ってくれたりと心温かい。そして可愛い娘のユウナや、わんぱくで元気な息子のアキヤと遊ぶ。おかげで、一ヶ月半に渡り小さなテントで暮らし続けた体が癒されてエネルギーがたっぷり注がれるとともに、食料や足りない機材を購入することができた。
そしてまた、ケネウィックで友人となったマットが、バンクーバーに住むバイク友達のデニスを紹介してくれて、デニス夫妻と夕食を共にすることができた。やはり愛情が伝搬していく。彼はたったの九日間でハワイを除くアメリカ全州をバイクで走破したという、想像しがたい強者である。アメリカの遊びはなんともスケールが大きくて魅了されるばかりである。彼らのおかげで素敵な時間を過ごすことができた。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 44
When I prepared for the departure in Kennewick, Phillip, who is a yachtsman I met in Port of Kennewick, gathered various information about the Columbia River for me. It served as the catalyst for passing my story far to Nobuyuki Suga through outdoor shops, so he kindly made a phone call to me to ask if he could help me with something. And then, he waited for my arrival in here Vancouver. The affection of Phillip propagated to Nobuyuki. Although we met for the first time, surprisingly Nobuyuki and Ritsuko, his wife, let me stay at their house and cared me for five nights and six days.
First, they had a hard time to search around the Columbia River for me who was not able to land on anywhere in the town of Portland and roved in the river, and then they carried my kayak from Portland to their house in Vancouver the next day.
Nobuyuki is a nice person of open and straightforward personality. And Ritsuko is a beautiful and affectionate lady, and makes very delicious Japanese food with umami flavor. Every night after Nobuyuki came home from work, we enjoyed that tasty dinners and comparing tastes of countless kinds of micro-brewed beers which are too many to remember. Although that dinners alone were enough hospitality, in the day time Ritsuko warmly drove me to shopping, took me sightseeing to around Bonneville Dam, and so on. And I played with Yuna, their cute daughter, and Akiya, their active son. Thanks to those, my body which lived in the tiny tent for one and half month continuously was recharged full of energy, and also I was able to replenish food and equipments.
And also Matt, Mayor of Pasco we became friends in Kennewick, kindly introduced Dennis York, his motorcycle friend living in Vancouver, to me. And then, Dennis and Karen, his wife, invited me to dinner warmly. Affection propagated also. He is a strong person who drove a motorcycle through all states in the USA excluding Hawaii for only nine days. That is an astonishing record and is not easy to imagine as well as Matt’s one. I am fascinated with large scale outdoor sports in the USA. Thanks to them I enjoyed wonderful time.
Clear Wind Gorge
I have cleared the whole of wind gorge of the Columbia River. Now the beautiful snowcapped Mt. Hood, which was far ahead, is behind me.
Day 1:
Kayaking Time: 12:00, from A.M. 8:00 to P.M. 8:00
Distance: 41 miles
Day 2:
Kayaking Time: 12:00, from A.M. 8:30 to P.M. 8:30
Distance: 29 miles
風の谷を越えました。今や前方遥か彼方にそびえていたHood山の白い頂きは、僕の背後にある。
1日目:
航行時間 : 12時間00分、午前8時00分から午後8時00分まで
移動距離 : 66km
2日目:
航行時間 : 12時間00分、午前8時30分から午後8時30分まで
移動距離 : 47km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.64866N,122.76434W
Day 1:
Kayaking Time: 12:00, from A.M. 8:00 to P.M. 8:00
Distance: 41 miles
Day 2:
Kayaking Time: 12:00, from A.M. 8:30 to P.M. 8:30
Distance: 29 miles
風の谷を越えました。今や前方遥か彼方にそびえていたHood山の白い頂きは、僕の背後にある。
1日目:
航行時間 : 12時間00分、午前8時00分から午後8時00分まで
移動距離 : 66km
2日目:
航行時間 : 12時間00分、午前8時30分から午後8時30分まで
移動距離 : 47km
Here I am:
現在地:
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2012/05/14
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、43日目
これまでに、景観と気候が全く異なる三つの領域を漕ぎ進んできた。ワシントン州内陸部の、まるで火星のような渓谷。カスケード山脈を切り分ける、豊かな緑に覆われたコロンビア渓谷。そしていま、雨に恵まれた、太平洋に面した広大な平野の中を漕いでいる。
もう岩壁も山もなく、澄んだ青空が平らな大地の上に広がっていた。
右岸にはワシントン州のバンクーバーが広がり、芝生が覆う広大な敷地に建つ二階建ての豪邸が、川に沿って無数に立ち並んでいる。ワシントン州では海岸や川岸を個人が所有できるので、コロンビア川に面した庭から突き出た桟橋に、豪華なクルーザーが係留されていた。「ああ、アメリカだ。世界の富が集まっているのだな……」と、少し複雑な気持ちで眺める。
川面一杯に数限りないレジャーボートが浮かんでいて、コロンビア川は至る所がとても賑やかだった。今日は日曜日だから尚更なのであろう。
僕のカヤックはあまりにもちっぽけなので、クルーザーから視認するのは難しく、さらにレーダーにも反応しない。それなのに向風が吹いていたので、クルーザーを避け川岸に沿っておとなしく漕ぐことは許されずに、大胆にも川の中央をジグザグと帆走しなければならなかった。モータークルーザーは猛スピードで前から後ろから接近してくる。ヨットクルーザーは川幅一杯を使ってジグザグと斜めに航行するので、右前方、左前方、右後方、左後方から接近してくる。すなわち、ありとあらゆる方向からクルーザーが突進してくるのだ。無数のクルーザーがそれぞれ縦横無尽に走り回っている合間を、縫うように動いて逃げ回るしか術がなかった。ぼやぼやしていると引かれてしまうので、四六時中、キョロキョロと三百六十度を見廻しては、クルーザーを避けて右に左に舵を切り、まるでスクランブル交差点の中央で、行き交う人間の足から逃げ惑う蟻のようだった。
ワシュガルを午前八時五十分に出発してから、十一時間と二十分のあいだカヤックの狭いコクピットに座り続けて、四十七キロメートルを漕ぎ、午後八時十分にケリーポイント公園に上陸した。そこはキャンプ禁止だったが、もう日は沈みかけており他に選択肢はなく、テントを張り眠りについた。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 43
I have kayaked over three entirely different areas of landscapes and climates. At first, I kayaked through the canyon like Mars in the inland area of Washington State. And then, as a landscape changed dramatically, I kayaked through the Columbia River Gorge which is verdurous and cuts through the Cascade Mountain Range. And now, as a landscape changs dramatically again, I kayak through a great plain with an abundance of rain bordering the Pacific Ocean.
There were no longer any cliffs and mountains. The clear blue sky extended over the vast flat ground.
An endless number of two-storied luxurious houses with expansive lawn grounds stood side by side on the right shore where City of Vancouver, Washington stretched out beyond. Luxury yachts were tied up to boat docks jutting out from those gardens bordering the Columbia River, because in Washington state individuals can own waterfront property on rivers and oceans.
The Columbia River was very lively with an infinite number of yachts filling up all over the place. It may have been especially livelier, because today is Sunday.
Yachts have great difficulty having visual contact with my tiny kayak. Also the kayak cannot be detected by radar. Nevertheless, I was not able to paddle beside the shores for keeping away from the yachts, and had to sail in a zigzag manner in the middle of the river boldly, because a head wind blew. Motor yachts approached me at high speed from the front and the rear. Sailing yachts, which sailed diagonally in a zigzag manner across the full width of the river, approached me from the right front direction, the left front direction, the right rear direction and the left rear direction. Namely, yachts rushed at me from all directions. I had no choice but to run from place to place trying to avoid collisions with so many yachts running freely in all directions. If I had been careless I would have crashed the kayak into a yacht. Therefore I was busy looking around 360 degrees and steering the kayak to the right and left constantly for threading my way through the yachts. It was like an ant running frantically this way and that to make his escape from feet of humans going in every direction in a diagonal crossing.
I departed from Washougal at 8:50 a.m., kept sitting into the kayak for 11 hours and 20 minutes for 29 Miles, and then I pulled up the kayak in Kelley Point Park at 8:10 p.m. Although the park was “day use only”, I had no choice but to pitch the tent there because the sun was setting.
2012/05/13
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、42日目
程好い追風を受けて、カヤックは時速九キロメートルほどで快適に進む。暑くもなく寒くもなく、雲一つない澄んだ青空が広がっていた。
カスケード山脈を切り開くコロンビア渓谷の奥深くへと進んで行く。これまでは、乾燥し赤茶けて、深く切り落ちた断崖が続く壮大な景観だったが、ここからは、なだらかな山肌に緑が豊かな、柔らかい景観へと、川を進むにつれて徐々に移り変わっていった。
九時半頃、フッドリバーを通過した。今まで、まるで僕のカヤックを導く灯台のように、いつも前方遥か彼方に孤高と聳え立っていた白銀のフッド山が、そのとき僕の真横に見えていた。果てしないと思えた距離であったが、いまこうして進んでこられたのだと思うと、感無量だった。
適度だった追風が、徐々に強い追風へと変わってきた。風に押されてカヤックは時速十三キロメートルほども出るようになり、安全な操舵には少し早すぎるので、帆を三分の一ほど下げて小さくする。それでもなおカヤックは速度を上げはじめ、もの凄い勢いで水を押しのけながら進み、時速十八キロメートルもの最高速度を記録した。風によるカヤックの横流れを防ぐキールは、水圧に負けて定位置から外れてしまい、何度も手で押し戻さなければならない。さらに、風が生み出す波は、波頭を白く崩しながら、カヤックよりも早い速度で後ろから追い抜いてくる。後方から迫りくる波は見ることができないので、不意に、大きな波にカヤックが飲み込まれて、恐ろしい。
さらに風が強くなり、危険を感じる。帆をもっと下げてみるが、それでも時速十三キロメートルほどの速度で進んでしまう。避難できる上陸場所を探すが、見当たらない。
ホームバレーあたりから物凄い強風になる。ほとんど帆を下げてしまっても、カヤックは風に押されて疾走する。コロンビア渓谷は、たとえ追風であっても、これほどまでに強烈な風が吹く難所であることを、身をもって思い知らされた。退避する場所が見つからないままに、気を張り詰めながら前進した。
ボネビルダム手前にあるスティーブンソンのボート進水斜路に、午後一時十分に到着。緊張から解放されてほっとする。十人ほどのカイトサーファーが、色とりどりのカイトを空高く舞い上げながら、秒速十一メートルほどの強風を楽しんでいた。
ロッククリーク公園からスティーブンソンまでの四十キロメートルを、たった五時間で進んでいた。
ボネビルダムの迂回はスティーブが手伝ってくれた。彼とはそこで初めて顔を合わせたのだが、有難いことに、サポートできないかと彼の方から数日前に電話をかけてきてくれたのだ。
午後五時半、スティーブに見送られて、ボネビルダムのすぐ下流にあるボート進水斜路から出発する。水の流れは速く、景色が後方へと流れていくのが見て取れる。
日没が近かった。しかし随一の難所であるコロンビア渓谷を、なんとしても、強烈な向風が止んでいるという滅多にないチャンスのうちに抜け出したかったので、上陸せずに水上で粘り続けた。
午後八時、小さな公園のようなものを発見した。もうすでにコロンビア渓谷の外れにあるワシュガルまで来ていたので上陸してみたが、そこは私有地で、立ち入り禁止と書いてある。そこで隣接した牧場の外れに建っていた家を訪ねてみると、主人のボブが快くテント設営を許可してくれた。そしてなんと夕食にまで招待してくれて、週末で遊びに来ていた彼の子供や孫の十人ほどに囲まれながら、賑やかに楽しく、暖かい食事と冷えたビールを頂く。結局、彼の好意でそのままシャワーを浴び、ソファーで寝かせてもらった。
ボネビルダムからワシュガルまでは、早い水の流れに乗って二十六キロメートルを二時間半で移動した。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 42
With moderate tailwind, the kayak sailed comfortably at about 6 Mile/Hour. It was neither hot nor cold, and was clear and sunny.
I kayaked deep into the Columbia River Gorge which cuts through the Cascade Mountain Range. Until there, magnificent scenery of the dry, dull-red and lofty cliff stretched out forever. However, from there, it was changing into soft scenery of gently sloping surface of verdurous mountains, as I was traveling on the river.
At around 9:30 a.m., I passed through the City of Hood River. Until that time, Mount Hood, which was blanketed by white snow, always rose into the sky in the far distance ahead as if it was a lighthouse guiding my kayak. However, at that time, it stood on my left. I was full of emotion as I realized that I was able to kayak for far distance what seemed like an eternity.
The moderate tailwind was changing to strong tailwind gradually. I lowered one third of a sail for shortening it, because the speed of the kayak, which the strong wind pushed and accelerated, around 8 Mile/Hour was a little faster than a speed of safe steering. Nevertheless, the kayak started to accelerate more, bulled its way through the water, and recorded the maximum speed 11 Mile/Hour. Keels, which prevent the kayak from being blown sideways by the wind, succumbed to water pressure and deviated from its position. Therefore I had to push back the keels by hand. And waves with whitecaps generated by wind overtook the kayak at faster speed than a speed of the kayak from behind. So, suddenly a big wave swallowed my kayak, because I was not able to see the waves attacking from behind. I was fearful of it.
I felt danger, as the wind became more powerful. I lowered the sail more, but still the kayak ran at around 8 Mile/Hour. I was not able to find some landing point for escaping.
Around Home Valley, the wind became fearful wind. Although I lowered almost all of the sail, the kayak still ran fast by being pushed by wind. I became very aware that even though it is tailwind the Columbia River Gorge is a rough spot where such strong wind blew. As I was not able to find some evacuation spot, I was moving ahead in keeping my tension.
At 1:10 p.m., I reached Port Docks in City of Stevenson in front of Bonneville Dam. I felt so relieved. Around ten kite surfer enjoyed the strong wind about 25 Mile/Hour, flying colorful kites high up in the air.
I traveled 25 miles from Rock Creek Park to Stevenson for just 5 hours.
I so appreciate that Steve Boucher supported me to detour from Bonneville Dam. Kindly he called me to offer of support few days ago and then we met at there, Stevenson, for the first time.
At 5:30 p.m., as Steve saw me off, I paddled the kayak out into the river at a boat ramp just downstream of Bonneville Dam. As water flew rapidly, I was able to notice that scenery was going by.
It was close to sunset. However, I remained on the water tenaciously without landing on shore, because I wanted to go through anyway the Columbia River Gorge which is the roughest spot while there was a rare chance that the strong headwind did not blow.
At 8:00 p.m., I found a place like a small park. I pulled up the kayak there, because finally I was able to reach to an edge of the Columbia River Gorge, City of Washougal. However that place was private property and I found No Trespassing sign. So, I visited a house at the edge of an adjoining pasture. Bob Smith gave me a permission to pitch the tent, and furthermore he invited me to dinner; I very appreciate it. I ate a hot meal and cold beer with his family, including grandchildren, of about ten just visiting him in the weekend with a lively and delightful atmosphere. Eventually, by the kindness of Bob, I got shower and slept in a sofa.
I traveled 16 miles from Bonneville Dam to Washougal for 2 and half hours with the rapid water flow.
2012/05/12
2012/05/11
The Kennewick-Man Expedition, DAY 40
I am waiting for the strong westerly headwind to die down in Arlene’s house. It is the third day of waiting in Mosier.
Waiting for the Storm to Pass
I am waiting for the storm to pass at Mosier covered with rich green like Japan.
砂漠のような気候を抜け出し、緑豊かな日本の環境に似たモジョにて、嵐の通過待ち。
砂漠のような気候を抜け出し、緑豊かな日本の環境に似たモジョにて、嵐の通過待ち。
2012/05/10
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、39日目
ツリーハウスがそのまま小さな町になったようなモジャー。白銀に包まれ、浮き上がるような明るい森を広い裾野に育むフッド山の麓に、静かにたたずみコロンビア川を見下ろしている。その小さな町に一軒だけあるコーヒーショップで、アイリーンと巡り合った。
友人のリサと共に、カヤックを公園から彼女の家まで運んでくれる。テラスからコロンビア渓谷が見下ろせる、新築したばかりのゲストハウスを僕にあてがい、好きなだけ滞在していいと言ってくれる。オーガニックでおいしい食事を作ってくれる。そして風呂好きな日本人をよく理解している彼女は、庭に作られた風呂を用意してくれる。この旅でまさか入れるとは思っていなかった風呂に浸かると、体の芯まで溶けていった。
日本も含めて世界各地のアウトドア業界で活躍し、人と地球に対する愛に満ち溢れた彼女は、何ということだろう、今日知り合ったばかりの僕にも大きな愛情を注いでくれている。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 39
Mosier is a small town like a tree town into which grows from tree house. Mosier overlooks the Columbia River, and is located quietly in the foot of Mount Hood which is blanketed by white snow and fosters bright forest in the broad bottom of it. I met by chance with Arlene Burns at a coffee shop which was only one in that small town.
She carried my kayak from the park to her house with her friend Lisa. She offered me to stay in a just newly built guest house which overlooks the Columbia River Gorge from a terrace, and said that I could stay for as many nights as I want. She cooked me delicious organic foods. And she, who well knew that Japanese loves a bath, prepared a Jacuzzi bath built in a garden.
Arlene, who plays active roles outstandingly in outdoor sports world in worldwide including Japan, and brims with love for people and the earth, amazingly also gives deep affection to me who met just today.
2012/05/09
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、38日目
そして、名残惜しいがキャリーと別れの挨拶をした。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 38
And then, I was sorry to part from Cary, but I said farewell to him.
Storm Calms Down
So I got a chance that a storm calms down, I advanced in the Columbia gorge.
Day 1:
Kayaking Time: 13:20, from A.M. 6:10 to P.M. 7:30
Distance: 26 miles
Day 2:
Kayaking Time: 3:30, from A.M. 11:30 to P.M. 3:00
Distance: 15 miles
常に激しい向風が吹き荒れるコロンビア川の渓谷で風が落ち着くというチャンスを得たので、ここぞとばかりに前進する。
1日目:
航行時間 : 13時間20分、午前6時10分から午後7時300分まで
移動距離 : 41km
2日目:
航行時間 : 3時間30分、午前11時30分から午後3時00分まで
移動距離 : 24km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.68601N,121.40401W
Day 1:
Kayaking Time: 13:20, from A.M. 6:10 to P.M. 7:30
Distance: 26 miles
Day 2:
Kayaking Time: 3:30, from A.M. 11:30 to P.M. 3:00
Distance: 15 miles
常に激しい向風が吹き荒れるコロンビア川の渓谷で風が落ち着くというチャンスを得たので、ここぞとばかりに前進する。
1日目:
航行時間 : 13時間20分、午前6時10分から午後7時300分まで
移動距離 : 41km
2日目:
航行時間 : 3時間30分、午前11時30分から午後3時00分まで
移動距離 : 24km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.68601N,121.40401W
2012/05/08
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、37日目
フッド山が、日を追うごとにはっきりと、行く手に見えるようになってきた。オレゴン州で最高峰の、コロンビア川脇にそびえる活火山だ。まだまだ遠く離れていて小さくしか見えないが、赤茶けた渓谷に囲まれた川の上から眺めれば、一面雪に覆われ白く映えたその姿は、ひときわ目を引きとても美しい。
漕ぎ始めてから一時間ほど経過すると、幸運にも東から追風が吹いてきた。帆が追風をはらみ、水の流れも後押しをして、カヤックは力強く水を切りながら時速十キロメートルほどの速度で進んで行く。
浸食で削り出された、薄い壁状の奇妙な形をした岩が、川の中央に立ち並んで島となっていた。さんさんと降り注ぐ陽光が、垂直に切り立った岩肌の凹凸をより浮き上がらせて、目を奪う奇景が水の上に広がっていた。
追風を受け予想外の早さで、午後三時にダラスダム手前のエイブリィ公園に到着した。三時間半しかかからずに二十五キロメートルを移動できた。
そしてキャンピングカーで並走してきたキャリーが、ダラスダムの迂回をまたもやサポートしてくれた。キャリーとの間には深い絆が生まれていた。今夜も共に野営している。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 37
Mt. Hood came into focus ahead as the days go by. It is the highest mountain in Oregon, and is an active volcano rising beside the Columbia River. It looked still small because it was a long way away from here. But even so, as I saw it on the river among dull red canyon, its shape which was blanketed by snow and shone whitely attracted my attention strongly and was so beautiful.
After about one hour elapsed since I paddled the kayak out into the river, fortunately a tailwind began to blow from east. The tailwind filled the sail, and also the water flow pushed the kayak forward. So, the kayak ran at around 6 Mile/Hour, as a bow cut through water strongly.
Strangely shaped Rocks like thin walls, which was etched by erosion, stood side by side and made up an island in the middle of the river. Magnificent scene spread out on the water, as brilliant rays of the sun emphasized convexo-concave of rugged rock surface rising vertically.
With the tailwind, I reached at Avery Recreation Area in front of The Dalles Dam at 3:00 p.m. unexpectedly early. I was able to kayak for 16 miles for just three and half hours.
And then Cary, who ran parallel to me by his camper, again supported me to detour from The Dalles Dam. We were developing strong bonds of friendship. Tonight we are camping together again.
2012/05/07
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、36日目
午前六時十分、コロンビア川へとカヤックを漕ぎ出す。水の上に浮かぶと、強風がおさまるチャンスを狭いテントの中でひたすら待ち続けていた時に感じていた、焦りや不安は瞬く間に消え去り、気分は爽快で心弾んだ。
今日は出発してから休憩場所のサンドール公園に着くまでの三時間、キャリーが初めての旅の友となり、一緒に川を下った。仲間と喜びを分かち合えるのも、また素晴らしい。
漕ぎ始めてからの一時間は風が止んでいた。無風だと、僕のカヤックはキャリーのカヤックに比べて遥かに遅かった。荷物は詰め切れずデッキに溢れ、シングルパドルでしか漕げず、帆とアウトリガーは空気と水に対する抵抗となるのである。キャリーがたまらずロープで僕を引っ張りだす。
そののち、望んではいない向風がまたもや吹き始めた。しかし風速は昨日より遅く、秒速四メートルほどで向風に向かって帆走できるので、ジグザグと左右に切り返しながら川下へと進む。
サンドール公園で一時間休憩したあと、キャリーは出発地点のルーズベルト公園まで引き返すため上流に、僕は下流へと別れた。
また風が止んだ。体力を数時間で消耗しきらないように、力を抑え気味にして漕ぎ続ける。今日は強烈な向風が止んだ滅多にないチャンスだったので、たとえ夜になっても漕ぎ続けて、行けるところまで行く覚悟でいたのである。
川幅は一キロメートル以上、断崖の高さは百メートル以上と、渓谷のスケールはあまりにも大きすぎるので、その中央をカヤックで移動していても、遠く離れた岸の景色はまるで流れない。自分が前進していることも分からない。だが、赤茶けた大地に深く刻み込まれて何処までも続く渓谷は、日が昇りそして日が沈むまでカヤックの上から眺め続けていても、心は魅了されたまま見飽きることなど一切なかった。
無風からわずかな追風へと変わり、状況が好転した。時速二キロメートルで流れる水の上を、帆が追風をはらんでカヤックは時速四キロメートルで進む。
夕暮れの渓谷が黄金色に美しく染まり、まるでタペストリーの世界に迷い込んだようだ。午後七時二十分、ジョンデイダムのすぐ手前にあるルパージュ公園に到着。水に浮いたまま十三時間を過ごして、四十一キロメートルを移動した。
キャリーが待っていてくれて、祝福のコロナビールを僕に満面の笑顔で差し出す。そしてジョンデイダムの迂回を、彼のキャンピングカーでサポートしてくれた。今夜は河原で夜を共に過ごしている。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 36
At 6:10 a.m., I paddled the kayak out into the Columbia River. Once I floated on the water, impatience and anxiety, which I felt during I patiently waited for a chance for a strong wind to die down in the tiny tent, vanished and then I felt fresh and exhilaration.
Today, Cary accompanied me on the kayak trip from starting point to Sundale Park as rest stop for three hours as a first-time my traveling companion. Sharing a joy with friend was also so wonderful.
For the first one hour, the wind stopped. In this windless condition, my kayak was much slower than Cary’s kayak. Because, my kayak had a sail and outriggers acting as resistances against air and water, was able to be rowed by only a single paddle, and was overloaded. Cary couldn’t bear to see and towed me with rope.
After that time, once again an unwanted headwind began to blow. But I was able to sail into downstream in a zigzag manner, because the headwind speed was an about 10 Mile/Hour which was weaker than yesterday and I could sail into.
After we had an hour’s rest in Sundale Park, we went off in other directions, Cary paddled upstream for turning back to Roosevelt Park we departed at, and I paddled downstream.
Again the wind stopped. I kept paddling as I reduced paddling strength for preventing a consumption of physical strength within several hours. I was prepared to continue paddling as far as I could go even though night would fall, because today was a rare chance that the strong headwind had died down.
Since a scale of the canyon was so large which the width of the river was almost 1 mile and the height of the cliff was more than 300 feet, a landscape of faraway shore was hardly moving while I was paddling the kayak in the middle of the river. Also I could not see my progress. But, I never got tired of looking at the canyon, which was deeply carved into the dull red earth and went on forever, from sunrise to sunset on the kayak, and my heart was being fascinated with it.
The wind condition got better from windless to a slight tailwind. The kayak was moving forward at about 2 Mile/Hour on the water which flew at about 1 Mile/Hour, as the tailwind was filling the sail.
The canyon was dyed beautiful golden color in the sunset as if I have wandered into a world in tapestries. At 7:20 p.m., I reached at Le Page Park in front of John Day Dam. I spent 13 hours floating on the water, and traveled for 25 miles.
Cary waited me, and held out a celebratory Corona Beer with a big smile on his face. And then he supported to make a detour from John Day Dam by his camper. Tonight we are camping together in a dry riverbed.
2012/05/06
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、35日目
午前五時、風が少し治まってきたので出発の準備を始めた。テント内の気温は九度。
五時間かけて出発準備を終え、午前十時前にカヤックを川へと出す。しかし約十一メートル毎秒の強い向風に負けて、川下へと前進することが難しい。
強い風を一杯に受け止めて帆がはち切れんばかりだ。アルミパイプ製のマストがしなる。カヤックが帆に受けた風で大きく傾いて、コクピットの風下側は水面下に沈み、スプレースカートとコクピットの隙間から水が浸入してきた。傾きを抑えているアウトリガーは、半分ほど水に沈み込む。このままカヤックが引っくり返るのではないかと、何度か背筋に悪寒が走った。
水の流れている方向へ進もうとしているのに、カヤックは風に押し戻されて、川幅方向に移動するばかりである。十分間で五十メートルほどしか下流方向に進めず、向風の風速が約十一メートル毎秒ではこのカヤックの性能限界を超えていると感じたので、今日の行動は諦めて陸へと引き返した。
ここルーズベルト公園では、ウィンドサーファー達と僕との間に自然と仲間意識が生まれてきていた。ウィンドサーフィンとカヤックは全く異なるものだが、僕らは同じように何日もキャンピングカーや普通車やテントで夜を過ごし、風を読み、風を待ち、風に挑む。今日風に一番乗りした僕を祝おうと、ロジャーのキャンピングカーで、キャリーとロジャーとジョンと僕の四人は、バハ・カルフォルニアのウィンドサーファー式に一口だけ飲んだ瓶ビールにライムとテキーラを入れて乾杯した。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 35
At 5:00 a.m., I started to prepare for departure, because the wind became weak a little. A temperature in the tent was 48 Fahrenheit.
I spent 5 hours preparing for the departure, and then put the kayak out into the river before 10:00 a.m. But, It was difficult to move downstream against an about 25 Mile/Hour strong headwind.
The sail swelled with the strong wind, and was tensioned tightly. An aluminum pipe mast which spread out a sail was bent. A leeward side of a cockpit lowered under water since the kayak heeled greatly by the wind filling the sail, and then water infiltrated into the kayak through a gap between a spray skirt and a cockpit. An outrigger, which resist to heel, half sank down into water. I felt a chill of fear a few times that the kayak might roll upside down.
Although I intended to head to the direction of the water flow, I was able to move only in the direction of river width due to the headwind which pushed the kayak back. I thought that about 25 Mile/Hour wind speed exceeded the performance limit of this kayak to move in the opposite direction of the wind, because I was able to move in the direction to downstream for just about 160 feet for 10 minutes. So, I gave up today’s kayaking and returned to the shore.
A feeling of good fellowship was developing between me and windsurfers spontaneously in here Roosevelt Park. Although the kayak and the windsurfing were completely different things, we spent several nights in a camper, a standard-sized car or a tent, read the wind, waited the wind and fought with the wind, in the same fashion. We, Cary, Roger, John Whaley and me, toasted with bottle beers, which were sipped and then were added limes and tequila in a style of windsurfers from Baja California, for that I was the today’s first person to ride the wind.
Fail in Advance
In head wind 20mi/h, gust 30mi/h, a trial for advance (down the river against wind) was failed. My kayak sailed and paddled could not run even for 100 meter.
向風32km/h、突風48km/hのなか前進(風に向かって川を下る)を試みるものの、帆を張りさらにパドルで漕いでも風に負けて100mも進むことが出来ずに失敗する。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
向風32km/h、突風48km/hのなか前進(風に向かって川を下る)を試みるものの、帆を張りさらにパドルで漕いでも風に負けて100mも進むことが出来ずに失敗する。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
2012/05/05
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、34日目
快晴で、およそ十三メートル毎秒の強い向風となる西風が吹く。白波が立ち、波の高さは一メートル半か。ウィンドサーファーには刺激的な風と波だ。
この強い向風が止むのを待って、ルーズベルト公園に二日目の停滞となった。足止めを食らい続けて気が急く僕に、ここで友達になったウィンドサーファー達が、「まあ焦るな、ここは風の谷だよ」と声をかける。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 34
It was a clear sky, and an about 30 Mile/Hour strong westerly headwind blew. There were whitecaps on the river, and wave height was probably about 5 feet. The wind and the wave were so exciting for the windsurfers.
For waiting for this strong headwind to die down, I did not move, and stayed Roosevelt Park for second day. “Don’t be in a hurry. Here is the valley of the wind.” Windsurfers who became friends here said to me who felt pressed due to getting stuck again and again.
Waiting for Storm to Pass
Waiting for the storm to pass. Head Wind 30mi/h, Wave Height 1.5m, Clear Sky.
嵐の通過待ち。向風50km/h、波高1.5m、快晴。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
嵐の通過待ち。向風50km/h、波高1.5m、快晴。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
2012/05/04
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、33日目
ウインドサーフィンをやるためにキャンピングカーで来たキャリーと出会った。彼の話では西から新たな嵐が近づいており、明日は十三から十八メートル毎秒の強い西風が吹くという。
キャリーの予報通りに午後三時頃、微風から十三メートル毎秒程度の強風へと一時間もかからずに急変した。木が激しい音を立てて揺れ、川は白波立っていた。もしカヤックを漕いでいる時に天候が急変したらと思うと、緊急避難するための上陸ポイントがほとんど無いためにぞっとする。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 33
I met Cary Marin who was a windsurfer and came here by a camper. According to him, new storm was approaching from the west, and then tomorrow 30–40 Mile/Hour strong westerly wind would blow.
As Cary previously reported, at 3:00 p.m. a gentle wind suddenly changed into an around 30 Mile/Hour strong wind in less than one hour. Trees swayed with loud sound, and whitecaps were on the river. I shuddered to imagine that weather would change suddenly while I paddled the kayak on the river, because the river had little landing point for emergency evacuation.
Waiting for Storm to Pass
Now wind speed should be 30 mi/h. I am going to wait in here for the storm to pass.
現在風速50km/hほどか。嵐が通過するのを待つ。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
現在風速50km/hほどか。嵐が通過するのを待つ。
Here I am:
現在地:
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Like Ocean
Wearing a dry-suit, I paddled and sailed in 3-5 feet white-crested wave like in the ocean against 20-25 mi/h headwind. It is the famous Columbia River where wind-surfers gather.
Kayaking Time: 9:20, from A.M. 10:30 to P.M. 8:00
Distance: 18 miles
ドライスーツを着込んで、まるで海のような1〜1.5mの白波が立つコロンビア川を、時速30〜40kmの風に逆らってオールと帆を使って進みました。これがかの有名なウインドサーファーが集まるコロンビア川なのか。
航行時間 : 9時間20分、午前10時30分から午後8時00分まで
移動距離 : 29km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
Kayaking Time: 9:20, from A.M. 10:30 to P.M. 8:00
Distance: 18 miles
ドライスーツを着込んで、まるで海のような1〜1.5mの白波が立つコロンビア川を、時速30〜40kmの風に逆らってオールと帆を使って進みました。これがかの有名なウインドサーファーが集まるコロンビア川なのか。
航行時間 : 9時間20分、午前10時30分から午後8時00分まで
移動距離 : 29km
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.73166N,120.22183W
2012/05/03
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、32日目
カヤックが岸を離れてから帆を張ったり舵やキールを下したりと帆走の準備をしているほんの僅かな時間に、向風に押されて川上へと百メートルほど流されてしまった。流された分だけ戻らないと、突堤を越えて本流に出られない。ところが、いくらタッキングを繰り返して川幅方向に行ったり来たりしてみても(帆走では、風に真正面から向かっても進めない)、向風に逆らって川下へと進むことができない。突堤内ですら水上では岸よりも強い風が吹いていた。帆を張った太いアルミパイプがしなっている。五十分かけて川幅方向へ四往復したが全く川下へと進めず、アウトリガーの空気が少ないことに気付いていったん岸に戻った。
再び挑戦した。次は岸を離れてからの準備時間を極力抑えたので、一発で本流へと出ることができた。
岸から川の様子を見ているだけでは良く分からなかったが、本流では波が高かった。一メートル半ほどか。波頭は崩れて白く泡立つ。まるで海のようなありさまに驚いた。アドレナリンが体を巡り始める。カヤックは風を受けて横に大きく傾き、また波で前後左右に大きく揺れる。強い風を帆とカヤックが受けるために、舵を取っているラダーとパドルに強い水圧がかかる。風上へ帆走するために、波の進行方向に対してカヤックを斜め横に向けるので、横波をもろに被る。
本流を下り始めてから一時間二十分が経ち、かぶった波の水がドライスーツとスプレースカートの間から侵入し、カヤック中に溜まり始めていることに気付いた。この状況は危険だと判断して残念ながらも出発地点へ引き返し始めるが、途中に砂地の岸を見つけたので上陸する。疲れていたので流木に腰を下ろしてエナジーグミを食べていたが、幸いにも突然風が弱くなったので、戻るのを止めてまた川を下り始めた。
九時間カヤックを漕いで二十九キロメートル進み、午後八時ルーズベルト公園に到着した。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 32
I was swept away for about three hundred feet upstream by the headwind, while I prepared to sailing such as spreading a sail and lowering a rudder and keels for a few minutes when the kayak leaved the shore. If I could not go back downstream for the same distance for which I was swept away, then I could not go beyond a jetty into the mainstream. But, I was not able to move the kayak downstream against the headwind, although I repeated tacking, and went back and forth a number of times along a cross direction of the river (in a sailing situation, we can not move in the exact opposite direction of the wind). Even inside the jetty, wind blowing on the water was stronger than wind blowing on the shore. A thick aluminum pipe, which spread out a sail, was bent by the wind. Although I made four round-trips along a cross direction of the river for fifty minutes, I was never able to move downstream, and then returned to shore briefly because I noticed that air in an outrigger was not enough.
I challenged again. Because next I saved the time for the preparation as much as possible when the kayak leaved the shore, I was able to go into the mainstream on the first attempt.
I was not able to see a situation on the river like that when I saw it from only the shore, but waves were high on the mainstream. Its height was probably about 5 feet. A crest of waves collapsed and foamed whitely. I was surprised that it was as if I had been in the ocean. Adrenaline started to rush through my system. The kayak heeled from side to side greatly by the wind and swayed from side to side and back and forth greatly by the wave. Because the sail and the kayak received the strong wind, a rudder and a paddle which acted as steering received strong water pressures. For sailing into the wind I must turn the kayak nearly perpendicular to the direction of travel of the wave, therefore I was hit by side waves directly.
After a lapse of one hour and twenty minutes since I started to travel down the mainstream, I noticed that water of waves which hit me infiltrated into the kayak through the gap between a dry suit and a spray skirt, and started to accumulate inside the kayak. I thought that that situation was dangerous, and unfortunately egan to return to the starting place, but I found a sandy shore on the way and then landed there. When I sat down on a driftwood and ate energy gummies due to fatigue, suddenly the wind became weaker. So I stopped returning and then traveled down the river again.
After sailing and paddling the kayak for nine hours for eighteen miles, finally I reached Roosevelt Park at 8:00 p.m.
2012/05/02
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、31日目
その日も移動することなく同じ場所に留まり、風が止むのを待った。
狭いテントの中に一人閉じ込められていると、計画の遅れから出発を焦る気持ちが生じてしまう。挑んでいる相手は自然である。冷静な判断力を保たなければならない。
この強い風と高い波を求めてやってきたウィンドサーファーのリチャードが、一緒に夕食をとらないかとテントまで誘いに来てくれた。セミリタイアしたリチャードは前年にキャンピングカーを買ったばかりで、奥さんのナンシーと二人、旅とウィンドサーフィンを楽しんでいるそうだ。ナンシーがポークステーキを焼いてくれて、快適なキャンピングカーの中で夕食と会話を楽しむ。乾燥食品ではない「生きた」食事は、体に染み入るほどに美味しい。そして快活で素敵な二人だった。彼らは庭の野菜がハリネズミに食べられていないか心配なのだが、そのハリネズミがあまりにも可愛くて憎めないそうだ。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 31
On that day, again I did not move and stayed at same place to wait for the wind to die down.
In a situation where I was confined in the tiny tent, I felt impatient for moving on though I knew it carried risk in that bad weather. Who I am challenging is the Mother Nature. I must keep my wits about me.
Richard Freeman, who was windsurfer and came here for those strong wind and high wave, came to my tent and invited me to dinner. Richard who had semi-retired and Nancy who was his wife bought a camper in the preceding year, and were enjoying journey and windsurfing. Nancy grilled pork steaks and we enjoyed delicious dinner and conversation in the comfortable camper. Not dry foods but fresh foods were very delicious and heartwarming. And they were cheerful and wonderful persons. They worried if a hedgehog ate vegetables in their garden, but they could not hate a hedgehog because it was so cute.
2012/05/01
ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、30日目
まだ空は明るい午後六時過ぎ、マットがスズキのバイクを颯爽と乗りこなして補給物資を持ってきてくれた。青りんご、赤りんご、バナナ、オレンジ、エナジーバー、キャンディー、お菓子、オレンジジュース、水、そしてブランディー。パスコ市長であるだけでなく、バイクで三千キロメートル以上を二十四時間で走りきるような冒険家でもあるマットは、毎日乾燥食品ばかりを食べている僕が何を欲しているのか良く理解してくれていた。風を避けて狭いテントに潜り込み、まるで二人でキャンプに来ているような楽しい時間をしばらく過ごした。
The Kennewick-Man Expedition, DAY 30
At around 6 p.m. when the sky was still bright, Matt came here riding a Suzuki motorcycle stylishly, and brought me supplies which were green apple, red apple, banana, orange, energy bar, candy, snack, orange juice, water, and brandy. Matt who is not only Mayor of Pasco but an adventurer riding a motorcycle for more than 2,000 miles within 24 hours, excellently understood what I wanted to, who had eaten just dry foods every day. We crawled into the tiny tent to avoid the wind, and had a great time for a while as if we came here for camping together.
Windy Days
Although sky is clear, strong wind is blowing, wind speed might be 20th mi/h and gust might be 30th mi/h, as it makes whitecaps in lagoon and pulls out pegs of tent. I may have to stick here several days. Such days are nice for reading books.
晴れ渡っているが強烈な風が吹いている。ラグーンに白波が立ち、テントのペグが引き抜かれたので、恐らく時速30km台、突風は時速50km台であろうか。この地方としては取り分け珍しいことではないようだ。4〜5日をここで過ごすことになりそうだ。こんな日々は読書には最適である。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.81098N,119.97011W
晴れ渡っているが強烈な風が吹いている。ラグーンに白波が立ち、テントのペグが引き抜かれたので、恐らく時速30km台、突風は時速50km台であろうか。この地方としては取り分け珍しいことではないようだ。4〜5日をここで過ごすことになりそうだ。こんな日々は読書には最適である。
Here I am:
現在地:
http://maps.google.com/maps?hl=en&z=4&t=k&q=Here@45.81098N,119.97011W