2017/08/17
写真展『―地平線―』を、ハローハッピーで開催します
僕の写真展、『ー地平線ー』を、ハローハッピーで開催しています。
I have had a photo exhibition “Horizon” at Hallo Happy in Tokyo.
カナダからアラスカへと国境を越えて流れるユーコン川を、単独で2700キロ、3ヶ月かけて下った時に撮影した地平線の写真を並べ、ユーコン・フラットの空と水と地平線しかない世界を再現しています。
僕が旅の終わりにその足で寄るハローハッピーは、命宿る古き品々が自然と集まる不思議な店。その空間と一つになって、新たな作品が生まれました。
お店には宝物が転がっています。焼き鳥とお酒も楽しめます。僕のお薦めは、絶妙なレバーの焼き鳥、東京で100年継がれた糠漬け、そして真似のできないコーヒーです。
期間: 8/16〜9/3 ※8/27は休み
時間: 15:00〜21:00
場所: 成増、地下鉄成増から徒歩8分。 https://goo.gl/u9k1a6
以下、コンセプトです。
The following is a concept.
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―地平線―
アラスカ単独カヤック2700キロ
原野から見る地球と人類
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そこは円だけしかない世界。
川幅は無限の長さとなり、無限個の島で埋め尽くされている。川の流れが島を縫って網の目状に交錯し、どれが本流でありどれが支流であるのか、見分けがつかない。
地平の果てまで、山や丘どころか、わずかな起伏すらない。川が運んだシルトの堆積した、真っ平な大地が広がっているだけだ。大地は樹木の薄い層で覆われ、緑色の地平線となる。世界には、天球の上半分を占める空と、天球の下半分を占める水と、地平線しかない。
私を取り囲む地平線は、水平に円を描く。円だけの世界で、僕はカヤックにのり宙に浮く。
漕げども漕げども12日間、円だけの世界が続く。
陽光が空から降り注ぎ、川面のさざ波できらきらと眩く反射する。全ての空間が光で埋め尽くされた。もうなにがなんだか分からなる。もはや自分が空間のどこにいて、どのような速度で移動しているのか、分からない。空間を失うと、時間も失った。沈むことのない太陽とあいまって、時間を問うことは意味を失い、そして時の進む早さも意味を失った。空間も時間も、相対的な基準を失ったのだ。
ただ光満ちあふれる、時空なき空間に、僕が浮いている。
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原野から地球と人類を眺めてみる。
空と水と地平線しかない世界。空間を計る物差しを失い、空間の概念は意味を失う。果たして私の存在は星のように大きいのか、それとも原子のように小さいのか。
沈まぬ白夜の太陽、そして移り変わらぬ空と水と地平線だけの世界。時間を計る物差しを失い、時間の概念は意味を失う。命は永遠へと伸びてゆく。
原野に私が独りだけ。私を計る物差しを失い、私の概念は意味を失う。残るのは、地球の上に存在するという、淡い喜び。
原野から眺める壮大な地球。原野から眺める、私、そして人類。
祖国を出て、祖国を知る。同様に、人間社会を出て原野に入り、人間社会を知る。
概念という名の蟻塚で共生する人間。蟻塚は人間社会。多数の生命が集まって一つの生命体を成す群体生物。
戦争もやむなしと貴方の中で判断しているのは、果たして貴方なのだろうか。群体生物の意識ではないのか。そう気づけば蟻塚同士の崩しあいが馬鹿らしく思えてくる。そして誰をも愛おしく感じてくる。
Change the way you see the world. See from the Wilderness.
Human cohabit in ant-hills named concept. The ant-hill is a human society. It is one colonial animal, comprising associations of individual organisms.
Think about who decide in your mind that there is a no alternative but to start a war. Is it you? It may be a consciousness of the colonial animal. With this awareness, you will feel that a war between ant-hills is so stupid. Moreover, you will feel that everyone are so adorable.
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