2016/06/10

Life

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Day 8, 8th Jun 2016

I paddled northward in the Tagish Lake.
Why I continue to paddle?
Because I am a life. Because, I am a human.
Yesterday's Windy Arm is still vivid in my memory.

I saw twenties gulls nesting on a rocky island. Chicks appeared and parents flew around me to warn.
About ten wild geese and twenty chicks walked along a shore for same direction of mine toward the wind. We traveled together for a while.
The kingdom of wild.
It impressed me greatly.

The kayak started to leak, 2 litters per hour, but I can not see any hole on the bottom of the kayak. To continue this journey, I have to repair now. How to find it?

The total paddled distance: 62 mi

 8日目 2016/6/8

 タギッシュ湖を北上した。
 なぜ漕ぎ続けるのか。
 生命だから。人間だから。
 昨日のウィンディー・アームは、まだ記憶に生々しい。 

 大きな岩の島に、カモメが20羽ほど群生して、巣を作っていた。僕が近づくと、親鳥は飛来して上空を旋回し、近づくなと警告する。茶色の雛が、ひょこひょこと歩いて岩間に姿を見せた。
 雁が10羽ほど、岸辺を歩いていた。前後を親鳥に囲まれながら、雛も20羽ほど。親鳥はゆっくり、雛はちょこまかちょこまかとせわしなく、可愛らしく。こちらはカヤックが近づいても、少し足取りが速くなるようだが、飛来して警告することはない。
 カヤックが進むのと同じ風上の方向へ、彼らも歩いた。しばらくの間、彼らと旅を共にした。
 生命の王国。
 生きる彼らを眺めていると、美しさに感動が走った。ああ、俺が求めているものは、もしかしてこれなのかもと思えた。
 
 タギッシュ湖に、向かい風が吹いていた。風に対抗して漕ぐのは、楽ではない。しかしもう、ベネット湖やウィンディ・アームのような、常に一方向からしか吹かない、氷河から吹き下ろす強い風ではないということだ。気まぐれに方向を変えるのだろう。
 頬に風を感じ、空を眺め、今この時を楽しんだ。

 カヤックが浸水し始めた。一時間に二リットルほど水がたまる。ひっくり返して船底を見てみるものの、何処に穴が空いているのか目視できない。防水ザックにいれてはいるものの、内部の荷物が濡れて壊れる可能性は大きい。穴が大きくなって浸水が激しくなる可能性もあるので、岸を離れられない。河口付近では、24時間以上乗り続ける必要があるかもしれない。旅を続行するには、目視できない穴を見つけて塞がなくてはならないが、どうしたものか。
 長靴は裂け、テントの入り口のチャックは一つ閉まらなくなり、太陽電池パネルは瀕死の状態で、ウェアのチャックも怪しく、カヤックは浸水している。もうすでに傷だらけで不安が走るが、それでも自然は美しく、いま感じる世界に満足することができる。

総距離: 99キロメートル

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