2012/04/06

ザ・ケネウィックマン・エクスペディション、5日目



昨日、スタート地点となるアメリカのワシントン州ケネウィック市に、レンタカーで到着した。しかし、準備と出艇の基地として長期滞在しようと目星を付けていた川岸のRVパークに行ってみると、近くに出艇できる河原が見当たらなかった。しかたなく代わりの場所を探すが、見付からぬままに日が暮れてしまった。川岸のほとんどが、キャンプ禁止の公園なのである。
 
公園の駐車場で夜を過ごすが、もしかしたら何処にもテントを張れず、出発すらできずに遠征が終わるのではと不安が募り、疲れているにもかかわらず、なかなか寝ることが出来なかった。
 
そして今日も、キャンプ地を探すが一向に見つからぬまま、ヨットが百艇以上係留されたケネウィック港に辿り着いた。駐車場の舗装修理を指示していたマイクに、「何処かにキャンプ場はないか」と話しかけてみた。マイクは港を管理する同僚に僕を紹介してくれて、なんと港内にテントを張り滞在する許可がもらえた。規則には反するが、特別に遠征をサポートしてくれるというのだ。
 
使われていない平屋事務所の裏手の芝生に、テントを張る。夕日が沈むコロンビア川が眼前に広がる。人の往来はなく静かだ。シャワー室も、電源も使わせてくれる。
 
彼らの優しさに守られて、日本を発ってから初めて、安らかな気持ちで眠りについた。